辛いセックスレス、心理状態はこうなる

セックスレス
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セックスレスになると心はこんなにボロボロに

セックスしたいのに拒否される…それは想像以上に辛いものだ。

ぼくも体験したけど、生きながらゆるめの地獄にいるような気持ちだった。

今回の記事では、セックスレスになると人はどのような精神状態になるかを書いていく。

“おつとめ品”シールを背中に貼られたような気分になる。

セックスレスになると、自分に魅力がなくなったからだと考えがちだ。

加齢や容姿の劣化のせいで、パートナーがセックスする気がなくなった、と。

消費期限がせまり、スーパーの“おつとめ品シール”を貼られている豚バラのような気持ちになってしまう。

見切り

しかも買ってもらえない豚肉。

そしてレスの原因を探ろうと、自分の劣化した部分を特定しようとする。

手鏡をまじまじと見る。自撮りをする。頭の中にある結婚当初の自分と比べる。

しわ、くすみ、たるみ、はげた、太った、やつれた…なんらかの見た目の衰えを発見してしまう。

「衰えがあるならなおせばいい!」そんなにかんたんには意識を高くできない。

だいたいは自身が年を取ったことを痛感し、二重に落ち込んでしまう。

セックスレスの原因は、心理や環境によるところがほとんどだと考えられる。

突きでた腹や、ブルドックのような頬を互いに笑いあいながら、セックスフルな夫婦はたくさんいる。

なのでレスの根本的原因を、自身の容姿的劣化に見つけようとするのは的外れなことが多いのだ。

邪馬台国が九州にあったことを証明しようと、ペルーでインカ帝国の遺跡を発掘してるようなズレかた。

でもそれに気づかず、自分で自分にダメ出しをして、自己肯定感を地の底まで失墜させてしまう。

怒りの炎は不動明王のごとし

セックスレスの被害にあうと、怒る。とにかく腹が立ってしまう。

仕事家事育児でがんばっているから、ご褒美のセックスをしたい。

それが叶わないことも、怒りが発生するパターンのひとつだ。

ご褒美は感謝の言葉でいいんじゃない?と思われるかもしれない。

けどセックスレス夫婦には、感謝の言葉を素直にかわせるような空気がない。

セックスレスだから感謝の言葉かわせないのか、感謝の言葉がないような間柄だからセックスレスになってしまうのかは、わからないけど。

そもそもこの場合のご褒美とは、相手から与えられるものじゃなくて、自分自身へのご褒美という意味合いがつよい。

「こんなに大変でがんばってるのに、セックスがないなんて!」

こんな言葉が頭をかけめぐってしまう。

やっかいなのは相手への感情と同時に、自分の持つ業のようなものにも怒りが湧いてしまう点だ。

家族のために尽力すれば自分の望むかたちで報われる。

そういう世の美しい理を、根底から覆す自分の運命にはらわたが煮えくり返る。

相手への怒りの炎と己の運命への怒りの炎が、心の大火事を発生させてしまう。

また単純に性的快楽を日常生活から排除されることに、怒りを覚えることがある。

セックスを生きる糧としている。

セックスがあるからこそ、人生を乗り越えていける、というタイプ。

このタイプの人はセックスレスにより強い怒りの感情を持ってしまう。

小学生の遠足から、おやつをぶっこ抜くようなものだから当然だ。

「セックスできなければ、オナニーすればいいじゃない」ってマリーアントワネット風に言われても、それは別腹だ。

セックス好きなひとにとって、セックスフルな状態でのオナニーというのは、ひとをラグジュアリーな気持ちにさせる、とてもいいものだ。

しかしレス状態でのオナニーは、敗戦処理のような気持ちをひとに与えてしまう。

無意味なifに思いを巡らせる

if

セックスレスになると、過去を思い返すことがおおくなる。

そして今までの人生の分岐点に立ちもどり、ちがうルートを通っていたら・・・なんて考えてしまう。

もしあのとき、あのひとと別れなかったら、どうなっていたんだろう?

もしあのときのデートで『テキサスチェーンソービギニング』なんて選ばなければ

もしあのときのカラオケで『ロード(しかも第3章)』なんて唄わなければ

もしあのとき「おまえってフリー素材みたいな顔してるよな」なんて言わなければ

こんな風に、ついついifの世界に長居してしまうのだ。さりげない気づかいが出来るママがいるスナックみたいに。

レスの渦中のいるときには、昔の恋愛も甘酸っぱい気持ちだけを与えてはくれない。

選択ミスったのでは?と、過去の自分を責め立てるような苦悩を生んでしまう。

さらに過去の充実した恋愛といまの結婚生活をくらべて、全盛期から落ちぶれてイオンで歌を唄わされているアイドルのような気持ちになってしまう。

本当はアメリカと中国のように毎日いがみあっていた事実は時間で淘汰され、情熱的な夜だけを思い出す。

過去をそんな風に美化していることも気づかず、いまと比べて凹む。

レスはコントロールのしようがない過去に、意識や時間をうばわれやすい状態をつくってしまうのだ。

過去ばっかり見て生きているのは、バックミラーばかり見て運転してるのといっしょだ。

これは人生において良くない傾向である。生活のなかで、重大な事故を起こすかもしれない。

相手への愛情が変わってしまう

“パートナーを愛する”という城があるのなら、“愛されている”ことも太い柱のなかの1本だ。

愛されている実感がなければ、城はすこしずつ傾いていって、やがて崩れる。

セックスの多寡で愛され量を決めるのは単純すぎるけど、求めているものをくれないのであれば、相手からの愛なんか実感できない。

「きみがセックスしたいのはわかっているけど、こっちはしたくない。だけど愛してる」

こう言われて、「うれしい。ありがとう」なんて答えるひとは、そもそも最初からレスで悩まない。

“セックスレス以外は完璧”なパートナー。

優しいし思いやりもあるし仕事や家事もしっかりやる。しかしセックスだけはしない。

こんな相手の場合、セックスさえガマンすれば愛情をキープできるか。

それも難しい。

ちいさな穴があいた花瓶みたいなもので、水がすこしずつ漏れ、やがて愛という花は枯れてしまう。

セックスレス以外にも、相手の嫌いな部分がある場合はもっと最悪だ。

ただでさえ、“抱かせてくれないor抱いてくれない”というので、(愛されている実感)という柱はすでに1本ひびが入っている。

たとえば“育児に非協力的だ”“仕事の大変さをわかってくれない”“やることなすことダメ出しをしてくる”などの不満があるとしよう。

これは(相手への尊敬)というべつの柱もミシミシいってる状態だ。

柱二本が共倒れになり、愛情の城は、一気に崩れ去るかもしれない。

セックスレスになると、相手の人格を疑うようになる。

レスで辛い思いをしているのに応えてくれないのだから、ムリもないことだ。

いままで相手の長所だと思っていたところも、短所だと考えるようになることもある。

おおらか→煮え切らない

サバサバ→ズケズケ

クール→根暗

明るい→軽薄

という感じに。

またレスにさらされると、それは人格的な部分以外にも及ぶ。

かっこいいと思っていた夫のツーブロックパーマも単なる“イキッたバカ”にしか見えなくなったり、カジュアルでおしゃれだと思っていた妻のグリーンのブルゾンが“門灯に集まるカナブン”にしか見えなくなったりする。

セックスレスにはこうして、好意を嫌悪感に変えてしまう魔力があるのだ。

ただこれは潜在的な自己防衛なのかもしれない。

“愛してるけどセックスがない”より状態よりは、心はずっと傷つかなくて済むからだ。

ただこれをこじらせてしまうと、“レスられ”が“レスり”に変わってしまうこともある。

これは最悪の展開だ。

今回の記事はここまで。読んでくださり、ありがとうございます。

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